【2022年正月お年玉雑学】千円札1枚の原価は17円!?じゃあ1万円札の原価は?

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あけましておめでとうございます。

子どもの頃はお年玉がもらえるのでお正月はウキウキしていましたが、いざ自分が大人になると親戚の子どもたちに「あげる側」となり、お財布の中身を気にしてハラハラすることが多くなったMoney Motto!編集部のいっしーです。

さて、お年玉と言えば硬貨よりお札の方が嬉しかった(あげる方は逆)思い出があります。お年玉の相場は未就学児だと1,000円、小学校高学年までは3,000円、中高は5,000円程度と言われていますが、実は1,000円札を1枚作るのにかかる原価が約17円って知っていますか?

今年最初のMoney Motto!は、このお札の原価についてご紹介しますので、ぜひお子様と一緒にお金について楽しくお話をしてみてくださいね。

紙幣の原価は千円札でも1万円札でも同じ約17円

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日本で出回っているお札(千円札、5千円札、1万円札)は日本銀行券として、日本政府ではなく中央銀行である日本銀行が発行しています。ちなみに、印刷も造幣局ではなく東京都港区にある独立行政法人国立印刷局が行っていて、実は明確に紙幣の製造コストについては発表されていません。

しかし、2018年の日本銀行の決算書によれば、経費にあたる「銀行券製造費」に519億8,576万2,000円が計上されており、ここから各紙幣の発行枚数などから試算すると、千円札も5千円札も1万円札もかかる費用はともに約17円で、意外と安いことがわかります。

参考:日本銀行「第134回事業年度(平成30年度)決算等について」
参考:財務省「平成30年度 日本銀行券製造枚数」

原料に和紙を使った丈夫な紙に特殊なインクを使った偽造防止技術が施されている日本の紙幣は、世界でもトップクラスの偽造防止技術と言われています。それがたったの17円で作られているってすごいと思いませんか?

ちなみに映画などでたびたび偽造紙幣がマフィアの抗争などで飛び交うアメリカのドル紙幣ですが、1ドル札が5.5セント(約5.5円※1ドル100円換算で)、100ドル札が14.2セント(14.2円)と言われています。

硬貨の原価は1円玉が一番高いってホント?

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お年玉をあげる側としては「紙幣よりも硬貨!」と願っている私ですが、実は紙幣よりも硬貨の方が原価が高いものもあるって知っていますか?

例えば500円玉1枚を作るのにかかる原価は約19.9円。これは500円玉を作る材料(銅、亜鉛、ニッケル)の原料価格(5.19円)と発行枚数(2億8,619万枚)を知ると試算できます。※どちらも2018年データで試算

500円玉1枚の原価が約19.9円(発行枚数約3億枚)なのに対して、100円玉は約14.6円(約6億枚)、50円玉は約12.1円(約6,000万枚)、10円玉は約12.9円(約2億枚)、5円玉は約10.1円(約2,000万枚)、1円玉は約3.1円(44万枚)となっていて、1円玉が一番原価率が高いということがわかります。これは、1円玉を作る材料のアルミニウムの原価がそこまで高いものではない反面、発行枚数が断トツで少ないことが理由と言われています。

参考:造幣局「現在製造している貨幣」
参考:日刊市況通信社「アルミ指標相場・スクラップ価格推移」
参考:造幣局「年銘別貨幣製造枚数 平成30年度」
参考:造幣局「造幣局平成30年度予算」

お年玉はお金について親子で考える絶好のチャンス!

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今回お年玉袋に紙幣を入れるまで、「紙幣1枚作るのにいくらかかるのか?」なんて考えたこともありませんでした。しかし、こういった雑学的な話を子どもと一緒にするのってもしかしたら楽しいんじゃないかと思ったんです。

ですから、ぜひあなたも今年もらった(あげた)お年玉をきっかけに、親子でお金について考えてみてはいかがでしょうか。

小さなお子さん向けに「お金の数え方」や「計算力」を養うお金の学習「いくらかな?」という無料アプリもありますので、ぜひ楽しく遊びながらお金について家族で学んでみてくださいね。

ちなみに、金融広報中央委員会が実施したアンケートによると、お年玉やお小遣いの使い道は小学校高学年で「銀行や郵便局などに貯蓄する」が49.4%で1位、「家の人に渡す」が38.0%で2位でした。

我が家の場合も、もれなく親が回収して子どもたち名義の口座に移しました。そして、子どもたちの将来のために積み立てたり、子どもたちが困ったときに使えるように取っておいてあげたいなと思います。

お金の勉強は小さい頃からしたほうが良いなんて話もありますが、こういった身近な話題から親子の会話がはじまる、2021年はそんな1年にしたいなと思います。

参考:金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査 

※本記事は2022年1月現在の情報をもとに作成しています。


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