毎年、ちょうど5月の大型連休ごろが真っ盛りの藤の花。
今年は春なのに暑い!という日が多かったためか、
大阪管区気象台の生物季節観測によると、
ノダフジが過去最も早い4月5日に開花したとニュースになっていました。
藤は日本在来の植物で、藤棚などで栽培されている種は上記のノダフジ。
大阪の野田という場所が藤の名所だったことにちなんで名づけられました。
同じマメ科フジ属にヤマフジがあり、
よく似ていますが、遠目に見ても花房が短い(垂れ下がっていない)、
と思ったら大体ヤマフジです。
正確に見分けるには、蔓の巻く向きを確認。
ノダフジは右巻き、ヤマフジは左巻きに蔓が伸びるんですよ。
「藤」の入った言葉を紹介します。
★藤波・藤浪(ふじなみ)
歌の世界で万葉の頃から使われています。
藤の花房が風に揺れるさまを波に見立てているのですね。
また、藤原氏のたとえとして使われることもありました。
★藤布(ふじふ・ふじぬの)
藤の蔓の繊維を用いて織られた丈夫な布で、古代から広く利用されていました。
この布で作った衣服を藤衣(ふじごろも)と言い、
仕事着や、平安時代には貴族の喪服とされていたとか。
よく似た漢字で竹かんむりの「籐(とう)」がありますが、
こちらは熱い国のジャングルに育つヤシ科の植物で日本には自生していません。
家具などによく見られるラタンというのがこちら。
ちなみに・・・
前のコーナーの「変わった嗜好品」つながりで調べてみましたところ、
藤も食用になるらしいです!
柔らかい蔓の先はおひたし、花は天ぷら、豆(種)は炒る、
などで美味しく頂けるとの情報が。
ただし豆には有毒成分が含まれるため、十分に加熱し食べ過ぎないで、とのこと。
以上、私の名字にも含まれる「藤」の紹介でした^^
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