みなさんのご自宅には和室はありますか?
洋風の家が増えたため、
あまり畳の部屋で過ごさない人が増えているかもしれません。
ですが、自宅以外の日本家屋を訪問する時や、
子供や外国の方に日本の文化を伝える時などに、
正しい作法を知っていると安心ですよね。
今回はそんな和室で過ごす時のしきたりについてご紹介します。
◆正しい靴の脱ぎ方
和室に入るその前に! 第一印象を決める玄関での場面です。
ポイントは前を向いたまま靴を脱ぐこと。
どうせ後で揃えるからと、最初から家人に対して背中を向けるのは失礼に当たります。
前向きで脱いだ靴を、家人に対して少し斜めになるような姿勢に屈んで揃えます。
ただし上がり框(かまち)が高い場合は、
屈んでも手が届きにくいので、後ろを向いて脱いでください。
◆襖(ふすま)の開け閉め
流儀により異なるそうですが、基本的には、
座って開閉することと、引き手で一度に開閉してしまわないこと。
まず引き手に近い方の手で10センチほど開けたら、
そのまま手を下に滑らせて、半身が見える程度まで開け、
反対の手に替えて体が入るあたりまで開きます。
挨拶をして中に入ったら、襖に向き直り、
開けた時の逆順を行う要領で、やはり3回に分けて閉めます。
この所作は、中にいる人への敬意を示しています。
◆敷居と畳の縁(へり)を踏まない
古くからのマナーですが理由は何でしょうか?
・家の象徴を重んじる…敷居を踏むことは家を踏みつけることに値すると考えられます。
畳の縁には家紋など家の格式を表す模様を入れることがあり、踏むのは失礼です。
・家を大切にする…敷居の摩耗を防ぐ、縁の色染めや材質に気を遣う意味があります。
他にも、古くは敷居の隙間や畳の縁から忍びの者が命を狙うのを避けるため、
など様々な意味合いがあるそうです。
◆上座と下座
床の間の前が上座、出入り口の近くが下座です。
庭がよく見える場所も上座と考えます。
◆床の間に荷物を置かない
しつらえを見て楽しむ空間である床の間には、荷物を置かないのが心配りです。
荷物置き場がなければ、床の間から遠い場所(下座)に置きます。
◆座布団の上に立ったり踏んだりしない
家人からのもてなしの心が込められた座布団は、踏んではいけません。
座る時は踏まないように、下座側から“にじって”
(両手を軽く握って座布団につけ、膝を滑らせて上がる)座ります。
いかがでしょう?
私も次の機会には気を付けて試してみたいと思います!
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