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2005年
2月の相談者
友安 良さん
兵庫県神戸市
昨年、35年ローンでマンションを購入し、繰上返済で返済期間を5年短縮しました。夫の定年の60歳までにローン完済を目指しています。子供はもう一人考えています。恥ずかしながら家計管理が苦手で、毎月の支出と特別支出をどの様に管理すれば良いかも悩んでいます。今月はボーナスが入り、外食が増えたので食費が増えましたが、この場合も特別費とするべきなのでしょうか。繰上返済、車買い替え資金、家電製品買い替え資金、教育資金、老後資金等どのように準備するべきかアドバイスお願いいたします。
■家族構成
・夫 37歳 公務員 年収約560万(総支給額)
・妻(本人) 34歳 パート 年収約42万(総支給額)
・長男 3歳 

■家計簿データ

毎月 ボーナス時 年間 メモ
収入 夫(総支給額) 355,054 1,340,262 5,600,910
妻(総支給額) 35,000 0 420,000
その他(児童手当) 5,000 0 60,000
合計 395,054 1,340,262 6,080,910
控除 所得・住民税 18,780 73,362 298,722
社会保険料 31,863 117,545 499,901
組合費 1,554 0 18,648
合計 52,197 190,907 817,271
支出 生命保険料 19,672 163,047 399,111 学資保険・団体信用生命保険は年払い
住宅ローン返済 71,600 491,180 1,350,380
固定資産税 0 99,000 99,000
食費 42,423 0 509,076
水道光熱費 9,972 0 119,664
通信費 10,500 0 126,000
教育費 31,760 0 381,120
被服費 6,500 0 78,000
医療費 13,230 0 158,760
車両維持費 7,000 210,000 294,000 ガソリン代・車検・税金
交際費 21,252 87,500 342,524 冠婚葬祭・年賀はがき代
教養費 3,720 14,910 59,550 新聞・NHK受信料
娯楽・レジャー費 7,814 50,000 143,768 帰省旅費等
家具・家電品 5,400 221,000 285,800 パソコン・デジカメ・浄水器
夫婦こづかい 30,000 0 360,000
合計 280,843 1,336,637 4,706,753
貯蓄 信用預金 11,680 0 140,160
積立 1,000 0 12,000
合計 12,680 0 152,160
収支 49,334 -187,282 404,726

現在の金融資産残高    約200万円    

■貯蓄の内容
名義内容金額

1,400,000
積立預金16,000

460,000
長男
200,000
合計2,076,000

■保険の内容
保険の種類 名義 保険金額 期間 月額保険料
グループ保険 2500万 退職まで 5,825
長期サポート保険(遺族年金) 4.7万/月 退職まで 1,856
医療保険 1万/日 退職まで 3,430
ガン保険 1万/日 47歳更新 1,790
養老保険 35万 36歳満期 2,771
生命共済(医療タイプ) 4,300円/日 60歳まで 3,000
学資保険(特約付) 長男 100万 18歳満期 保険料払済
学資保険 長男 200万 18歳満期 9,180(※)
こども共済 長男 5,000円/日 18歳満期 1,000(※)
合計28,852
※ 年払い

●●友安 良さんへのアドバイス●●
FPさん友安 良さん、こんにちは。「家計管理は苦手」とおっしゃっていますが、家計簿を拝見する限りそんなことはないと思いますよ。収支もきちんと把握されていますし、将来の課題についても明確です。ひょっとしたら、家計管理について「こうあるべき」といった理想が高すぎるのかもしれませんね。家計とは、言い換えるなら生身の人間の生活そのもの。時には引き締めながら、時には気を抜きながら、バランスを取ってやっていきましょうよ。
(1)家計の現在と今後について
これといった無駄遣いもなく、堅実に生活していらっしゃるご様子です。特に、食費については、「ボーナスが入り外食が増えた」にも関わらずこの金額。「この(外食)分は特別費とするべきでしょうか」というご質問ですが、結論から言うと、どちらでもいいと思いますよ。家計簿は、ご自身が管理しやすい方法で自由につけていただくのが一番。(ちなみに、私だったらそのまま『食費』に分類します。)ただし、“自分ルール”を決めたらそれに統一して続けること。記帳の度に基準が変わらないようにだけ気をつけて下さいね。

また、光熱費が月1万円を切っているというのも素晴らしいですね。光熱費の節約は、単にお金だけの問題ではなく、地球温暖化の原因物質であるCO2排出抑制にもつながります。きっと一昨年に購入なさったマイホームが、保温性の高い快適なお家なのでしょう。住宅の性能は、ローン以外の部分でもこうして家計に大きく影響するものなんですね。

さて、そんな友安 良さんですが、不安要素があるとすれば、近いうちに希望していらっしゃる第二子出産にまつわる収支変動ですね。少なくとも妊娠・出産のためのしばらくの期間、もしくは赤ちゃんが幼稚園などに入園するまでの数年の間は、ご本人のパート分が稼げなくなり、家計の収入はダウンしてしまうでしょう。

また、妊婦健診から出産までの医療費も、大きな出費です。この金額については、病院次第ですし、地域差もあるところ。私にはご当地の相場が分かりませんので、上のお子さんの時を参考に予算立てをしておいて下さい。しかし、経験済みだとは思いますが、出産費については健康保険から『出産育児一時金』として30万円の補填があります。これも予算に入れて、しっかり当てにしちゃいましょう。

仮に、「来年、第二子出産のためパートを辞め、お子さんが4歳で入園すると同時に、今と同じペースでパートを再開」した場合の収支予測を立ててみました。
資料.キャッシュフロー表

来年は、車の買い替えにともなって単年度収支は赤字となりそうです。しかし、これは現金で買った場合の話。ローンで買えばそうはならない代わりに、完済までの収支に影響が出るというのは言うまでもありません。あとはコンスタントに60万円前後の黒字。パート収入がなくなっても、お子さんの小学校入学で教育費負担が減り、ちゃんと調整されるようです。どうぞ安心して出産なさって下さいね。
(2)住宅ローンについて
平成15年5月、35年ローンでマイホームを購入なさったそうですね。それから2ヶ月のうちに、約210万円の繰上げ返済とはお見事。このことで、5年の期間短縮ができたと同時に、将来に亘る利息負担額を約390万円軽減する事に成功なさっています。

住宅ローンに限らず、繰上げ返済は早く行うほど効果大。仮に、さらに5年の期間短縮をするために必要な返済額は、今すぐ繰上げ返済するならば約250万円(利息軽減額は約330万円)。5年後に繰上げ返済するならば必要額は約290万円(利息軽減額は約295万円)です。こうしてみると、「一刻も早く…」と焦ってしまうかも知れませんが、私は、経済合理性を追求することが、必ずしも幸せにつながる訳ではないと思っています。

友安 良さんご一家にとって今一番大切なことは、家族形成(第二子出産)ではないですか。今はそれを楽しむ姿勢でいいと思うのです。そして、数年後にバリバリお仕事ができるようになったときに「100万円貯まる毎に繰上げ返済」などの方法をとっていけば、まだまだ30代のご夫婦ですから、あと5年の期間短縮は全然難しいことではありません。
(3)保険について
全体的に、多すぎも少なすぎもせず、バランスよく加入されていると思います。強いて見直しの余地があると言えば、友安 良さんご本人の保険について。医療の保障を中心に『県民共済』に加入していらっしゃいますが、こういった「年齢に関係なく一律の掛金」を設定している共済は、若い人には意外と割高だったりします。一見安いように見えるのは、ムダに大きな保障がついていないからです。

逆に言うと、ムダに大きな保障をつけさえしなければ、大まかに40歳未満の若年層には民間生保の商品の方が有利な場合も多いものです。現状でも決して「とてもムダ」というレベルではありませんが、現在ご加入の共済では、60歳以降の保障が3分の1程になってしまうことを考えると、今のうちに、長期での継続が可能な民間の医療保険に切り替えをしておいた方が、長期で見ると安心かもしれませんね。
(4)貯蓄について
教育費の準備は、学資保険を中心に計画的に実行しておいでですね。ただ、18年間も積み立てをして、0.1%を切る(支払額と受取額の実額ベースで複利率換算しました)ような運用成果にしかならないというのが実情。それでも、一割ほども元本割れする学資保険に加入している人も多い中、まだ良い方だと言うべきなのでしょうか。これはこれとしても、将来的に検討するであろう第二子のための教育資金積み立ては、金利環境が大幅に改善しない限り、学資保険以外の方法をとられた方がいいでしょう。

では、具体的にどういった方法がいいのでしょうか。私は、投資信託を活用されるのが合理的ではないかと思います。

投資信託とは、"ファンドマネージャー"と呼ばれる運用のプロを信じて、資金を託すことで、株式や債券、外貨などへの分散投資を小額から行えるという金融商品です。金融ビッグバン以降、証券会社だけではなく、銀行や保険会社などでも買うことができるようになりました。一口に投資信託と言っても、その銘柄毎に運用手法や運用先などが異なり、その種類は数千本にも上ります。将来の受取額が確定した商品でも、元本保証の商品でもありませんので自己責任での運用となりますが、短期で使う目的の資金でなければ、時間がリスクを分散してくれますので、そんなに恐れることはないと思います。

多少の勉強が必要ですが、運用ができるかできないかで、長期間ではとても大きな差がつきますよ。投資信託は、1万円から買うことができますので、まずは手始めに少ない金額で投資してみることから始めてみられませんか。

老後資金の準備についても「リスクをとって運用することが必要」という意味では同じことが言えますね。少しずつゆっくりでいいですから、投資による資産形成について考えてみましょう。
♪ 最後に ♪
ライフ&マネープランの柱は、「自分と家族がどうやって幸せに生活していくか」に尽きると思います。先を見通して備えるのは大事なことですが、そのために心配しすぎると本末転倒なのではないでしょうか。元々堅実にやっていらっしゃるのですから、その調子で「明るく!楽しく!元気よく!」家計を運営していかれて下さい。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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