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2005年
5月の相談者
えみわたさん
福島県原町市
今年の1月に20年乗った普通車を処分し、軽自動車を購入、さらに主人が5月に会社の社員旅行で海外に行くことになり出費が多くてなかなか貯蓄(ローン繰上げ返済、子供の進学資金など)までいかず困っています。

■家族構成
・夫 45歳 会社員 年収約770万(総支給額)
・妻(本人) 40歳 パート 年収約120万(総支給額)
・長女 11歳 ・次女 9歳 ・長男 5歳 ・義母 71歳 (無職)

■家計簿データ

毎月 ボーナス時 年間 メモ
収入 夫(総支給額) 240,000 320,000 3,200,000 夫より決まった額を毎月もらう
妻(総支給額) 57,900 0 694,800
児童手当 0 120,000 120,000 40,000円×3回
その他 36,930 0 443,160
合計 334,830 440,000 4,457,960
支出 食費 35,920 0 431,040
住居費 68,036 494,118 1,310,550
光熱費 40,538 0 486,456
通信費 6,647 0 79,764
保険料 26,831 213,281 535,253
教育費 18,741 94,188 319,080
娯楽・レジャー費 1,934 0 23,208
被服費 13,281 0 159,372
交際費 3,365 50,000 90,380
車費 3,915 114,400 161,380
医療費 19,298 0 231,576
その他 18,668 146,880 370,896
合計 257,174 1,112,867 4,198,955
貯蓄 郵便局 19,000 21,000 249,000
合計 19,000 21,000 249,000
収支 58,656 -693,867 10,005

現在の金融資産残高    約120万円    

■貯蓄の内容
名義内容金額
通信費・光熱費等支払い用31,982
住宅ローン支払い用233,112
教育費支払い用74,717
普通預金570,165
長女教育準備資金立282,000
合計1,191,976

■保険の内容
保険の種類 名義 保険金額 期間 月額保険料
終身保険 2000万 終身(30年払込) 19,895
団体信用生命保険 1660万 17年 39,200(※)
災害見舞い 1275万
11,250(※)
養老保険 250万 15年 14,800
学資保険 長女 200万 18年 129,781(※)
学資保険 長男 200万 17年 12,300
合計227,186
※ 年払い

●●えみわたさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、えみわたさん。家計簿を拝見する限り、これといった無駄使いは見当たらず堅実な生活ぶりがうかがえます。「なのに貯金ができない」というお悩みですが、ある意味まじめに考えすぎているがゆえに・・・という部分があるのかもしれませんよ。私は、考え方次第で気分は随分違ってくるのではないかと思うのですが・・・。では、見ていきましょう。
(1)家計全般について
お送りいただいた資料から、ご家庭独自のルールに基づいてきちんと家計を管理なさっている様子が伝わってきました。お給料をもらったら、『通信費・光熱費・NHKなどの支払い用』『住宅ローンボーナス払い用』『教育費支払い用』『将来の進学資金用』と、目的別に用意した支払い用の口座に必要な金額を入金していかれているのですね。

ところで、えみわたさんの様に「なかなか貯金ができなくて・・・」とおっしゃる方は非常に多いですが、そもそも貯金って何のためにするのでしょうね。『老後のため』とか『マイホームのため』とか、人によって様々だとは思いますが、あれもこれもを一言にまとめるなら『いつか使うため』に集約されると思います。

そういう意味では、「使う目的別に資金を準備して計画的に支払いにあてていく」というえみわたさんの手法は、非常に合理的であると言えるのではないでしょうか。それなのに不安に思われるのは、「準備している資金が他の目的には使えないものだから」なんだと思います。

特に最近の「車を買い換えた」とか「夫の社員旅行」といった予定外の出費は、えみわたさんにとって非常に大きなストレスになっているようですね。しかし、今後もそうした突発的な出費は必ず発生するはずですから、そのための『緊急予備資金』をしっかり作っていけば、不安は和らぐのではないでしょうか。是非とも新しい口座をもう一つ設けて、まずは毎月1万円を目標に資金準備を始めてみて下さい。

このための財源ですが、比較的多めに見える光熱費の節約から何とかしたいものですね。「電化製品は使う時だけコンセントを挿す」「お風呂を沸かしたら間を空けずに家族全員が一気に入る」「洗いものは貯め水で」などといった小さな心がけの積み重ねで、光熱費は劇的に減るものなんですよ。これにはご家族の協力も不可欠ですが、「物や資源を大切に」といったお子さんの教育にもなりますし、地球環境保全のためにも是非取り組んで頂きたいと思います。
(2)ご夫婦の生活費負担について
収支の詳細を拝見して疑問に思った点は、「ご夫婦の生活費負担のバランス」についてです。夫からは「毎月24万円・ボーナス(年間)32万円」と決まった金額をもらうということですが、給与やボーナスの支給総額についても、税金や社会保険料などの控除金額についても全く不明なのですね。

ということは、手取額のうち家計に入れるお金以外は、全て夫の自由になるお金(=お小遣い)ということになりますね。でしたら、社員旅行の費用など夫独自の出費については、家計からではなくお小遣いから賄ってもらうのが自然だと思うのですが、その点についてはどう思われますか。

夫のお小遣いが多いのか少ないのか、本当のところは全く分かりませんが、夫が独自にやりくりする範囲、えみわたさんが家計を預かる中でやりくりする範囲と、それぞれにふさわしい金額を一度ご夫婦でしっかり話し合ってみられることをお勧めします。
(3)保険について
保険証券を拝見していないので何とも言えない部分もありますが、保障額については多すぎも少なすぎもせずちょうど良いと思います。ただ、保険料について、家計簿の金額と保険の明細にある金額に年間20万円もの差があることが気になります。どちらが本当なのでしょうか。今一度金額をチェックして、内容を把握しましょう。

また、貯金をしたい目的の1つに『将来の進学資金』がありますが、学資保険で少しずつ準備されている部分もありますから、全くできていない訳ではないと思います。養老保険も貯蓄性が高いですし、「保険を利用して貯蓄できている」と思うことも大切だと思いますよ。
(4)住宅ローンについて
『住宅ローンの繰上げ返済』も貯蓄したい理由の1つですね。もちろん、早く返せればそれだけ金利負担も減りますし家計も楽になります。でも、あまりにも過剰にそこに走ると息苦しくなってしまうのではないでしょうか。

ローン金利とは、言い換えるなら「未来のお金を前もって利用するためのコスト」です。このコストを負ってえみわたさんご一家が買ったのは、住宅という形ある物だけではないような気がします。マイホームという快適な空間や、そこで過ごすかけがえのない時間も一緒に買われたのではないでしょうか。住宅ローンをとにかく早く完済することにこだわり過ぎるのではなく、いかにバランスよく家計を回していけるかという観点に立ち返られた方が健全ではないかと思いますよ。

ライフイベント表にまとめておきましたが、来年から10年間はほぼ毎年お子さん方の卒業・入学が繰り返されますね。また、6年目以降は高校生・大学生を複数抱える家計へと変化していきます。無理して住宅ローンを繰上げ返済しても、教育費が足りなくなってしまって新たに借り入れを起こせば、恐らくそちらの金利の方が住宅ローンよりも重くなってしまうでしょう。住宅ローンはしばらくは全額借りたままにしておいて、教育費が終わってから繰上げ返済を考える方が得策であるような気がします。
♪ 最後に ♪
真面目にコツコツと頑張っていらっしゃるえみわたさん。あまりご自分を追い込まずに、ご家族の協力を得て明るく家計を切り盛りしていかれて下さい。今のうちからお子さんの金銭教育にもしっかり取り組んで頂き、「大学進学は各自奨学金を受けて」などの方針で育てていかれるのも一つの方法だと思います。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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