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2006年
3月の相談者
まみーさん
鹿児島県指宿市
社会人になり、手軽にできるローン・キャッシングの便利さから数社から250万円ほど借金があり、近くなった結婚などを控え、自分の借金について考えるようになった。手取りで大体14万円前後の収入なのに、おおよそ半分をローンの返済に当て、(ボーナスも一部)、貯金がぜんぜんできず、繰上げ返済したいがそれもできない状況。
■家族構成
・本人 27歳 会社員 年収約350万(総支給額)

■家計簿データ

毎月 ボーナス時 年間 メモ
収入 本人(総支給額) 244,093 538,600 3,467,716
合計 244,093 538,600 3,467,716
控除 健康保険 8,140 19,906 117,586
厚生年金 15,716 38,434 227,026
雇用保険 1,952 4,308 27,732
所得税 8,490 38,076 139,956
住民税 5,200 0 62,400
損害保険 10,620 0 127,440
共済会・旅行積立 2,900 0 34,800
合計 53,018 100,724 736,940
支出 食費 31,000 0 372,000 従業員食堂費込み
家賃 5,000 0 60,000 寮費
光熱費 6,901 0 82,812
通信費 17,000 0 204,000 電話代・インターネット
被服費 7,972 30,000 125,664
娯楽・レジャー費 10,000 30,000 150,000
交際費 5,000 55,876 115,876
生命保険料 5,560 0 66,720
車維持費 6,000 32,000 104,000
奨学金返済 26,642 0 319,704
カードローン返済 70,000 140,000 980,000
雑費 0 150,000 150,000
合計 191,075 437,876 2,730,776
収支 0 0 0

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 死亡保障
(万円)
入院保障
(円)
月額保険料
本人 医療保険 37歳更新 100 10,000 5,560
合計100 10,000 5,560

●●まみーさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは。毎月のお給料の半分を借金返済に充てていらっしゃるというまみーさん。まだまだ若く将来あるまみーさんのために、私は今回、かなり厳しいお話をさせていただく覚悟をしています。どうか素直に苦言に耳を傾けて下さいますように・・・。では、見ていきましょう。
(1)借入金について
5年程前にクレジットカードでキャッシングしたのを最初に、その手軽さから次の借金へ、さらに複数の借金をまとめるための借金へ・・・と、借りたり返したりを繰り返しながら、次第に借金の残高を現在の約250万円までに膨らませてきたというまみーさん。お気付きですか? あなたは既に典型的な『多重債務者』です。

「どこからいくら借りていて、それぞれの金利は何%?」というお尋ねをさせていただいたものの、これらの基本的な情報さえほとんど把握できていない状態。毎月7万円という多額の支払いをなさっていることで「返しているつもり」になっているのかもしれませんが、金利次第では、ほとんどが利息の支払いだけに費やされている可能性だってなきにしもあらずなのですよ。

『出資法』で認められている貸付金の上限金利は、現在29.2%です。そして、この数字に限りなく近い金利で貸付をしている金融会社は数多くあります。

仮に、250万円の借金全額に、『出資法』の上限金利である29.2%が適用されているとすると、1ヶ月間で発生する利息の額はなんと60,833円になる計算です。ということは、月7万円を払っていても、返せる元金はたった9,167円ということになりますね。

このことに気付いていない人は、ちょっと資金が足りなくなったら
「たった1万円だから」とか
「すぐ返すから」とか言いながら、気軽に新たな借り入れを行う傾向が強いのですが、まみーさんはどうだったでしょうか? たった1万円も返せていない状態で、さらに1万円を借りれば・・・? そう、永遠に借金は減らないことになります。

どうか一度、今のような過酷な返済生活を一生続けることを想像してみて下さい。大変なストレスだと思います。私も実際に、借金のことがかたときも頭から離れずに心も体も病んでしまった人を身近で見てきました。まずは、どんなに少額であっても、新たな借り入れは二度としないことを心に誓って下さい。

では、解決の具体的方法ですが、まずはご自分の置かれた状態を正確に把握することから始めましょう。

ご利用中のローンについて、いくつかお知らせいただいた商品の金利を調べたところ、低いものでも15〜18%、高いものだと26〜28%あたりのようです。借入残高250万円に対して平均25%の金利が適用されたと仮定すると、新たな借り入れを一度もせずに今のペースで返済を続けていっても、完済までには4年ちょっとかかる計算です。このことから、これから完済までに支払う元利合計金額を計算すると、ざっと400万円になります。

ところで、貸付金の上限金利には、『出資法』以外に、『利息制限法』に基づくものがあることを知っておいていただきたいと思います。

『利息制限法』では、貸付金の金利を
・貸付金10万円未満の場合       ・・・20%まで
・貸付金10万円以上100万円未満の場合 ・・・18%まで
・貸付金100万円以上の場合       ・・・15%まで

と定めています。しかし、『利息制限法』には罰則規定がなく、これを超える金利であっても、罰則規定が定められている『出資法』の上限金利までの範囲内で貸し付けが行われているケースが実際には多いのです。ちなみに、『利息制限法』と『出資法』の間の金利は通称“グレーゾーン”と呼ばれています。

これを踏まえて、まみーさんの借入金250万円が全額18%の金利で返済できると仮定すると、完済までにかかる期間は約3年半に短縮されます。そうなると、これから完済までに支払う元利合計金額は約340万円です。

なんだか数字のマジックを見ているようですが、しかるべき手段を講じることにより、このような金利の引き直しを実際に行うことは可能なのです。さらに、初めて借り入れを行った5年前に遡って金利の引き直しをしてもらうように、金融会社と交渉することも可能です。そうなると、既に過剰に利息として払った分のお金を元金返済に充てることができますので、今後返済しなければいけない金額が、さらに少なくなる可能性が非常に高いと思います。返済生活が長い人の中には、既に元金すら返済が完了していて、過払い金の返還を請求できるケースさえあるのですよ。

このような債務整理の手段を『任意整理』と呼びますが、金融のプロを相手にした交渉であり、高度な専門知識を要する作業ですのですので、弁護士さん、あるいは簡易裁判代理権を持つ司法書士さんに依頼するのがベストだと思います。当然ながらそれなりの費用がかかりますが、先の見えない過酷な返済を続けていくはずだったことを思えば、安いものだと思いますよ。
(2)生活全般について
厳しいことを言うようですが、このような状況の中で車を所有し、携帯電話やインターネットにお金をかけ、洋服を買い・・・という生活態度は、ちょっと贅沢に見えます。

また、年内にも結婚をお考えということですね。差し出がましいついでに言わせていただきますが、借金を完済しないままの結婚には絶対反対です。お二人が新しいスタートを切るために、幸せな家庭を築くために、家計も健全な状態でスタートしていただきたいと思います。
(3)保険について
過剰な死亡保障のない、シンプルな医療保険のみにご加入ですね。悪くないと思いますが、保険を使わなかったら満期でお金がもらえる『無事故給付金』は本当に必要でしょうか。「保険には入っているけれど、入院など一度もしたことがない」という人の心理を見事にとらえた商品だとは思いますが、相当の保険料を上乗せして支払っていくことはご存知でしょうか? ということは、逆に途中で入院給付金を受け取った場合には、結果として割高な保険だったということに・・・。何のために保険に入るのかを考えると、「保障は保障」「貯蓄は貯蓄」と分けて考えた方が結果的に効率がよくなります。
♪ 最後に ♪
最初にお断りしました通り、心を鬼にして書かせていただきました。本当に厳しい言葉ばかりでごめんなさい。でも、せっかく勇気を出してご相談いただいたまみーさんのために、お力になりたいと思いました。必ず解決できます。どうぞ大切な方のためにも、がんばって下さい。ご健闘を心よりお祈りしています。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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