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2006年
8月の相談者
はなみみさん
福岡県福岡市

昨年10月に結婚。私も働いていましたが、妊娠判明後、仕事をやめました。以後、毎月赤字です。子供も生まれるので、家計を見直したいと思いますが、どこを直したらいいでしょうか。また、夫には結婚前に金融会社からの借金があり、毎月家計から支払っています。
■家族構成
・夫 33歳 公務員 年収約345万(ボーナスは除く)
・妻(本人) 31歳 専業主婦

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 285,509 0 3,426,108 ボーナスは全額借金返済のため不明
貯蓄の取り崩し 100,000 0 1,200,000
合計 385,509 0 4,626,108
控除 社会保険料 35,685 0 428,220
所得税・住民税 20,940 0 251,280
借入金返済 65,198 0 782,376
財形貯蓄 20,000 0 240,000
共済貯蓄 9,104 0 109,248
組合費等 9,110 0 109,320
合計 160,037 0 1,920,444
支出 食費 32,112 0 385,344
社宅費 11,649 0 139,788
水道光熱費 10,294 0 123,528
通信費 17,574 0 210,888
保険料 12,069 0 144,828
娯楽・レジャー費 15,692 0 188,304
被服費 2,100 0 25,200
交際費 8,960 0 107,520
車費 9,850 0 118,200
夫こづかい 30,000 0 360,000
医療費 8,328 0 99,936
消費者金融返済 56,900 0 682,800
その他 35,030 0 420,360
合計 250,558 0 3,006,696
貯蓄 積み立て 10,000 0 120,000
デパート友の会 5,000 0 60,000
合計 15,000 0 180,000
収支 -40,086 0 -481,032

      現在の金融資産残高   約260万円

■貯蓄の内容
名義目的金額
普通預金340,000
定期預金・定額預金2,141,380
積立110,000
合計2,591,380

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 死亡保障
(万円)
入院保障(円) 月払保険料
(円)
病気入院 ガン入院
ガン保険終身 5
10,0007,549
医療共済1年
10,000
2,520
交通災害共済1年


2,000
合計 510,00010,00012,069
ガン保険終身3 5,0006,000
医療共済5年
3,000
合計 35,0006,0000
ご家族の合計 12,069


●●はなみみさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは。身重の体で夫の借金返済に苦労されているはなみみさん。このままお金の心配が続くのは、胎教によくないばかりか、お子さんの養育・教育にも悪影響を及ぼしかねませんね。何とか早く解決したいものですね。では、見ていきましょう。
(1)家計全般について
借入金の内容について詳しくうかがったところ、現在、消費者金融4社に対して125万円の残高があるそうですね。毎月の返済額は56,900円とかなり重い負担ですが、借入金利を平均26%として計算すると、元金は今のところ月々3万円程度しか返せていないことになります。
このままでは借金はなかなか減らないということを、ご本人も強く感じていらっしゃるようで、「労金から借り入れして一括返済」という方法を検討していらっしゃるとのこと。対策を打たなければならないのは確かなのですが、その前に、ぜひとも知っておいていただきたいことがあります。

借入金の金利を規制する法律には、『利息制限法』と『出資法』の2種類があります。しかし不思議なことに、それぞれが規定する上限金利には大きな開きがあるのです。
『利息制限法』では、「元本10万円未満の場合年利20%」「元本10万円超100万円未満の場合年利18%」「元本100万円超の場合年利15%」を融資金利の上限と定めていて、お金を借りた人は、これを超える部分の利息を支払わなくてもいいことになっています。
一方、『出資法』では、貸金業者の上限金利を年利29.2%と定めていて、これを超えた場合には罰則が用意されています。
「本当は20%を超える金利は無効なんだけど、29.2%までは罰せられない」つまり「白でもないけど黒でもない」ということで、この間の金利は、通称"グレーゾーン"と呼ばれています。はなみみさんの夫も、まさにこのグレーゾーンで借金をされていますね。
こういった方が借金解決のためにまずやるべきことは、最初の取引にまでさかのぼって、利息制限法で有効なラインまで金利を引き下げて残高を再計算するという作業です。

はなみみさんの夫の場合、それぞれの借り入れについて、「初めて借り入れた時期」「これまでの取引(借入と返済)の経緯」「適用金利」などが詳細にわからないので、あくまで出てきている範囲の情報による仮の計算(誤差は大きいとお考え下さい)しかできませんが、
   ・平成14年5月から全ての借り入れをスタート
   ・現在の残高は125万円
   ・適用金利を年平均26%
   ・毎月返済額は当初から完済まで56,900円
   ・途中での借り入れは1回も行っていない
という条件で計算した場合には、先方からの請求額の現在高が125万円であるのに対して、年利18%で計算し直した場合の現在の残高は約33万円となります。ちなみに、完済までにかかる期間についても、前者があと2年半であるのに対して後者はあと半年。恐ろしいほどの格差です。

このような借金整理の方法を『任意整理』といいますが、実際にこのような作業を行うには、貸し手側からの情報開示や了解が必要なのは言うまでもありません。それらを出してもらうには、高度な知識とプロを相手にしてのタフな交渉力が必要ですので、弁護士や司法書士(簡易裁判代理権を持っている人)に依頼するのがベストでしょう。
はなみみさんの夫のケースでは、費用は20〜30万円程度かかるものと思われますが、それ以上に金利負担が軽くなる可能性もありますので、やってみる価値は十分にあると思います。仮に、思ったほど金利が軽くならなかったとしても、今後新たな借金は確実に作りにくくなりますので、はなみみさんご一家の将来にとっては安心だと思います。
もう一度、借り入れの経緯などを詳しく思い出してもらって、まずはお近くの弁護士会や司法書士会の無料相談会などに足を運んでみるところから始められてはいかがでしょうか。
(2)生命保険について
大きな借金を抱え、さらにはお子さんの誕生を控えていると言うのに、夫の死亡保障がないに等しい状態です。このまま万一のことが起こった場合には、はなみみさんは、幼子と借金を抱えて路頭に迷う事になってしまいますよ。職場に有利な共済があるようですので、2,000〜3,000万円の死亡保障を大至急用意しましょう。
お子さんのための保険には、慌てて入る必要はありません。小さいうちは、健康保険や行政の支援によって医療費もほとんどかかりませんし、学資金を貯めるのも、借金返済が片付いてからの話です。
(3)出産費用について
出産を控えて、手持ちの資金がご不安とのことですが、健康保険から『出産育児一時金』が給付されますのでご安心下さい。
ご加入の健康保険組合の給付額を確認したところ、現時点でも、付加給付(組合員のための特別給付)を含めて35万円は保障されているようです。出産予定日は10月とのことですので、法定額の引き上げ(現行:30万円→10月以降:35万円)に合わせて、もしかしたら若干引き上げとなるかもしれませんね。
但し、この給付金は出産後の後払いになります。お手元にお金が入るのは、請求してから1〜2ヶ月後になりますので、少しでも早く受け取れるように出産前から必要書類を取り寄せておいて、出産後は速やかに手続きされることをおすすめします。
♪ 最後に ♪
とにかく少しでも早く、そして正しく借金を解決しないと、家計は破綻してしまう恐れ大です。妊娠中という大変なときで、心身ともに負担は大きいと思いますが、一つ一つ順を追っていけば必ず解決できますので、どうぞ落ち着いて対処されて下さい。
最後になりましたが、無事のご出産を心よりお祈り申しあげます。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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