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2006年
9月の相談者
どんさん
京都府
結婚13年、子どもができて6年、共働きでがんばってきました。1年半前住宅ローンを完済し、1〜2年の当座の生活費の貯金もできました。すると緊張感がゆるみ、働き続けるのが辛くなってきました。両親とも長時間労働の為、子どもにも無理をさせてきたので、小学校入学を期に専業主婦になりたいと思うようになりました。が、購入した住宅も築7年を超えリフォームの検討もしなければならない時期も近づいています。夫だけの収入でやっていけるでしょうか。今正社員の職を捨てることは無謀でしょうか、よきアドバイスをお願いいたします。
■家族構成
・夫 39歳 会社員 年収約530万(総支給額)
・妻(本人) 38歳 会社員 年収約440万(総支給額)
・長男 7歳(小1)

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 353,528 1,028,160 5,270,496
妻給与 266,260 1,161,240 4,356,360
その他 5,000 62,500 122,500 毎月分:児童手当
ボーナス分:親族より
合計 624,788 2,251,900 9,749,356
控除 所得税 16,542 -168,913 29,591 ボーナス分:
年末調整による還付金と相殺後
住民税 14,450 0 173,400
社会保険料 72,717 267,005 1,139,609
組合費等 8,244 15,422 114,350
駐車場使用料 5,000 0 60,000
食事代 8,738 0 104,856
旅行積立 1,000 0 12,000
合計 126,691 113,514 1,633,806
支出 食費 49,521 0 594,252
家財・住居費 22,199 114,000 380,388 ボーナス分:固定資産税
水道光熱費 15,744 0 188,928
育児・教育費 60,129 57,908 779,456
通信費 9,145 0 109,740
生命保険料 13,724 0 164,688
損害保険料 6,134 19,890 93,498 毎月分:自動車保険
ボーナス分:火災共済
娯楽・レジャー費 9,071 71,032 179,884
被服費 14,289 63,344 234,812
交際費 5,675 0 68,100
車費 49,231 39,500 630,272 ボーナス分:自動車税
交通費 1,351 0 16,212
夫婦こづかい 40,000 190,000 670,000
医療・衛生費 8,845 0 106,140
消耗品費 3,483 285,115 326,911 ボーナス分:
パソコン・プリンタ・デジカメ購入
その他 4,192 17,700 68,004 ボーナス分:寄付
合計 312,733 858,489 4,611,285
貯蓄 生活準備金 170,000 0 2,040,000
夫名義 0 610,000 610,000
妻名義 0 610,000 610,000
子ども貯金 20,000 0 240,000
合計 190,000 1,220,000 3,500,000
収支 -4,636 59,897 4,265

      現在の金融資産残高   約1,150万円

■貯蓄の内容
名義目的金額
定額貯金(当座生活資金)6,930,000
定期貯金(引落口座用)302,031
定期貯金(引落口座用)101,251
貯蓄預金(冠婚葬祭用)337,093
公社債投信1,380,506
貯蓄預金(教育資金)1,537,491
米ドルMMF915,455
合計11,503,827

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 死亡保障
(万円)
入院保障(日/円) 月払保険料
(円)
職場共済1年更新 2,00010,0008,230
合計 2,00010,0008,230
職場共済1年更新 3007,0002,030
合計 3007,0002,030
職場共済1年更新 5001,000900
COOP共済1年更新 1006,0001,100
合計 6007,0002,000
ご家族の合計 12,260


●●どんさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、どんさん。住宅ローンをおよそ7年で完済した上、現在は1,150万円の貯えができているとのこと。これまで本当によく頑張ってこられたのですね。しかし、ここに来て精神的な疲れが見え始めたようで心配です。少しでも心を軽くしていただけるお手伝いができればいいのですが…。では、見ていきましょう。
(1)家計全般について
ご夫婦ともにフルパワーで頑張っていらっしゃることもあり、決して少ないご収入ではありませんね。支出面はというと、使うべきところは使い、節約すべきところは節約されていますし、蓄えについてもしっかりガッチリ!言うことはありません。一言でまとめると、全体的に非常にバランスのいい家計だと思います。
しかし、これまでお子さんに一番手がかかる時期に、仕事と住宅ローンを懸命に背負ってこられたのは並大抵ではなかったでしょうね。どんさんが「働き続けるのが辛くなってきました」とおっしゃる気持ちもわかるような気がします。

ここでご質問ですが、今のどんさんにとって、『働くことの目的』とは何でしょうか。
間違っていたら大変申し訳ありませんが、少なくとも今のご心境としては、「収入のため」という要素が非常に強いのではないかと拝察しています。
もちろん、生活していくには絶対に必要なことですし、労働力を提供する以上は当然のことですから、「収入のため」というのも決して悪いことではありません。また、収入面以外にも、「会社に頼りにされて」、あるいは「自己成長のため」などとという要素もきっとあったことでしょう。しかしここに来て、そういうことを考えられる余裕もなくなるくらいに心身共に疲れてしまわれたのではないのでしょうか。

社会構造の変化により非正規雇用が増える中にあって、正社員の座を手放すことは、「もったいない」、あるいは「贅沢な悩み」と見る人も少なからずいるのではないかと思います。しかし、職業の問題というのは、人生観にもつながる重要かつ個別の問題。他人が何と言おうと、最終的にはご自分で決断していかなければなりませんね。

今のどんさんは、「定年まで今のペースで働き続けるか」「これから一生専業主婦を続けるか」という、例えるならば「0か100かの選択」をしなければならないような気分に陥っていらっしゃるのではありませんか? 専業主婦に気持ちが傾きつつも、それを選ぶには経済的な不安が大きく・・・ということではありませんか?

ではここで、どんさんがお仕事を辞められた場合の今後20年のキャッシュフロー予測を見ていきたいと思います。【キャッシュフロー@

 ≪前提条件≫
 ・ 給与の上昇、物価スライドや社会保険料率の変更などは考慮せず
 金融資産の運用益は考慮せず
 教育費については、中学校:現在の1割増(入学時に20万円プラス)


高 校:現在の2割増(入学時に30万円プラス)


大 学:現在の5割増(入学時に100万円プラス)
 お子さん独立後の基本生活費は、前年までの8割

いかがですか? 現在と同じレベルの生活を継続していかれると、お子さんが高校に進学なさる頃には蓄えが底をついてしまうことになりそうですね。
しかし現実には、どんさんが専業主婦になられることで、様々なところでの節約も期待できると思います。そこを考慮して、基本生活費を現在の9割とした場合にどうなるのかを見てみましょう。
キャッシュフローA

こうなると、どうやら当面は十分やっていけるという判断ができそうですね。それでも、お子さんが大学に行かれる頃には資金ショートが発生してしまう可能性が大。
そこで、私からのご提案ですが、現在のようなフルタイムでの働き方はしないものの、夫の控除対象配偶者となれる範囲(いわゆる年収103万円以内)でお仕事を続けられることも選択肢の1つとしてお考えになられませんか。【キャッシュフローB】(年収103万円、基本生活費は現状維持とした場合)

こうなると、これまでの貯えを大きく取り崩していく恐怖感もなくなり、少しずつ貯蓄も続けていくことができますので、かなり安心して生活していけるのではないかと思います。
また、今の職場を離れられた後すぐにパートに出られなくても、リフレッシュのため1〜2年程度は専業主婦をやってみられるのもいいかもしれませんね。

いずれにしても、人生観や職業観に照らしてどんな選択をなさるのがご自身にとってもご家族にとっても一番いいのかを、今一度あせらずじっくりお考えになってみられて下さい。
(2)生命保険について
ご家族の生活状況、公的保障、資産状況に照らして妥当な保障を確保していらっしゃると思います。商品選びについても、職場の共済を上手に利用されていて無駄がありません。
ただし、どんさんがお仕事を辞められるとしたら、夫の死亡保障額は今のままでは心細いかもしれませんね。その際には、あと1,000〜2,000万円の保障上乗せも検討する必要があるでしょう。また、ガン保険への加入を検討中とのことですが、これも加入しておかれるに越したことはないと思います。

現在ご加入の共済は、「1回の入院に対する保障が180日を限度とするタイプ」ですが、一般的な保険や共済では、同一の原因による再入院は、前の入院から180日以上経過していない場合、前の入院と継続した入院とみなされます。従って入退院を繰り返した場合には、その累計入院日数が給付限度日数(どんさんの場合180日)を超えると、その時点で保障が打ち切りとなります。

ガンという病気の治療は、比較的入退院を繰り返すことが多いですので、そんな場合でも保障がずっと受けられるように、ガン保険は「給付日数は無制限」とされている商品が一般的です。いくつもの会社が取り扱っていますが、特徴的なのが「診断給付金の支払い回数」というポイントです。「初めてガンと診断されたとき」のみの商品もあれば、治療継続中ならば一定期間経過毎に何度でも給付してくれる商品もあります。こうした特色を押さえながら、費用対効果を検証なさって下さい。
♪ 最後に ♪
ライフプランを考えるときには、20年・30年といった遠い将来のことを見通していく作業を行います。しかしながら、一度立てたプランは絶対的なものではなく、ご家族の状況や社会環境の変化、また、それに伴う気持ちの変化に合わせて常に変えていってよいものだと私は思います。今のお気持ちを大切にしながら、将来に亘って幸せな選択をしていただけますようお祈りしています。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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