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2007年
1月の相談者
ぷーのさん
神奈川県横浜市
今年からパートに出ています(転居により子供も転校が多く、ほとんど専業主婦でした)。夫の給与も2007年は上がる見込みはなく(既にボーナス減、残業減)、私立大進学希望の長女を抱え、教育費がかさみ、家計の見直しを図っていますが、何にかかりすぎ、何を節約すべきか、何処からどう手をつけたらよいのか行き詰っています。貯蓄も増えるどころか、赤字続きや身内の冠婚葬祭の大きな出費で減っています。3年前に自宅を購入、2回繰り上げ返済しました(2004、2005年末、各100万円)。2007年12月に金利見直しがあります(現在金利1.85%、見直し後の上限金利3.3%、ローンの保険は毎月天引き、固定資産税減免措置も今年からありません)。今後(1)生命保険の見直し(2)どの費目を改善し家計を健全化(3)教育資金の確保(下の娘の学資保険は損?)(4)老後に備えた貯蓄を考えていけるか、教育費の準備も甘かったかと思うと夜も眠れません。
■家族構成
・夫 43歳 会社員 年収約643万(総支給額)
・妻(本人) 44歳 パート 年収約86万(総支給額)
・長女 17歳(高2)・長男 11歳(小5)

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 411,602 1,487,570 6,426,794
妻給与 72,000 0 864,000
児童手当 5,000 0 60,000 2008年3月まで
合計 488,602 1,487,570 7,350,794
控除 所得税・住民税 25,510 -34,109 272,011 年間は年末調整差額を含む
社会保険 51,894 164,250 786,978
組合費 6,160 0 73,920
貸付保険 4,764 0 57,168
合計 88,328 130,141 1,190,077
支出 食費 69,285 0 831,420
住宅ローン返済 61,500 492,584 1,230,584
住居・家財等 5,799 132,900 202,488 年間分は固定資産税
水道光熱費 24,569 0 294,828
通信費 9,220 0 110,640
教育費 116,114 250,000 1,643,368
車輛維持費 9,800 40,000 157,600
生命保険料 47,120 0 565,440
損害保険料 3,700 40,000 84,400 月:自動車 年:火災
被服費 12,601 30,000 181,212
交際費 6,061 20,000 92,732
保健・医療費 23,689 0 284,268
教養費 10,760 15,000 144,120
娯楽・レジャー費 1,760 200,000 221,120
こづかい 33,000 60,000 456,000
合計 434,978 1,280,484 6,500,200
貯蓄 児童手当分 5,000 0 60,000
住宅財形 10,000 100,000 220,000
持株会 2,000 12,000 36,000
緊急用 0 100,000 100,000
合計 17,000 212,000 416,000
差引収支 -51,704 -135,055 -755,503


      現在の金融資産残高   約299万円

■貯蓄の内容
名義目的金額
定期預金1,030,000
定期預金491,000
定期預金330,000
定期預金1,000,000
普通預金100,000
普通預金40,000
合計2,991,000

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 死亡保障
(万円)
入院保障(円) 月払保険料
(円)
病気入院 ガン入院
アカウント型保険50歳更新 3,2388,00011,00018,080
ガン保険終身 15
15,0001,420
長期所得補償保険1年更新
100,000/月100,000/月1,200
合計 3,2538,00026,00020,700
医療保険終身
5,00010,0003,500
(夫アカウント型保険)

4,8004,800
合計 09,80014,8003,500
長女 学資保険(1)18歳満了 1001,5001,5003,710
学資保険(2) 1001,5001,5007,710
合計 2003,0003,00011,480
次女 学資保険18歳満了 2003,0003,00011,440
合計 2003,0003,00011,440
ご家族の合計 47,120


●●ぷーのさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、ぷーのさん。人生の3大資金である「住宅資金」「教育資金」「老後資金(準備)」が重なって、これからまさにピークを迎えようとしているところですね。しかし、これも決して一生続くものではありませんので、ここを何とか踏ん張って乗り越えていかねば…。では、見ていきましょう。
(1)家計全体について
まずは収支表を一見して、年間75万円の赤字。貯蓄分を差し引いても、やはり34万円の赤字ですね。教育費がかさむとはいえ、バリバリの現役世代でいらっしゃる現時点では、収入の範囲内で生活することが絶対的な基本です。
個人の家計であれ企業会計であれ、財務体質を向上させるために取り得る手段は、
(1)  収入を増やす
(2)  支出を減らす
(3)  蓄えを運用する
の3つしかありません。どこのご家庭でも、最初に取り組まれるのが(2)つまり節約ですが、ぷーのさんの場合は、これだけで解決するのは難しいような気がします。

では、どうしたらいいのか。最も効果的な方法は、(1)収入を増やす という方法です。
「夫の収入は上がる見込みがなく…」
ということですが、でしたらぷーのさんが、ご自身の収入を増やすような方向で考えるしかないのではないでしょうか。パートで働く女性は、
「夫の扶養に入れる範囲(年収130万円未満)で働きたい」
という方が多いですが、その範囲で考えたとしても、あと43万円分は働ける余地がありますよね。年収103万円を超えると、ご夫婦共に所得税が若干増えることになりますが、それでも、収入が増えることを考えると大したことはないと思います。
ただ、気をつけておきたいのは、夫の会社から家族手当が出ている場合です。配偶者の収入次第では、この分がカットされてしまう場合もありますので、支給規定はしっかりとチェックしておきましょう。
また、そのつもりがおありでしたら、さらに高い収入を求めてバリバリ働くという選択肢もありますね。年収が130万円を超えると、夫の扶養から外れて、厚生年金や健康保険などといった社会保険料の負担が必要となってきます。130万円を超える額が小さいと、手取額はかえって少なくなってしまうこともありますので、その場合は、思い切って年収150万円・200万円と高額化を目指すべきでしょう。払った保険料は将来の年金に跳ね返ってきますので、長い目で見るとプラスになると思います。

2007年12月に金利見直しが予定されている住宅ローンですが、3.3%の上限金利が設定されているため、金利が上がったとしても、最高でも月々1万円、ボーナス時3.5万円程度の負担増にとどまり、なんとか返済を続けていくことはできるでしょう。
(2)教育費について
上のお子さんについては、塾の月謝が5万円、授業料その他で4万円という毎月の負担に加えて、年間25万円の講習費がかかっているのだそうですね。
私立大学への進学を希望されているということで、再来年からのことがご心配だと思いますが、既に年間133万円と、私大並みの費用を負担していらっしゃる状態です。さらに学資保険も満期を迎え、年間14万円の保険料も浮いてきます。ですから、これらの分をそのまま大学の授業料へスライドさせるということでお考えになられたらいいのではないでしょうか。
下のお子さんもいらっしゃるのですから、親として大学進学以降の費用を負担してあげるのは、今のラインが限界だと思います。どうしても足りないという場合には、お子さんご本人が奨学金を受けたり、アルバイトをしたりという方法もありますね。
高校生・大学生ともなれば、家計の実態を知って協力することもできるはずです。親子でよく話し合ってみられて下さい。

下のお子さんには、スイミングやピアノの月謝などを含めて、月々2.6万円かかっているそうですね。中学進学後は、塾の費用を予定されているそうですが、それは今の習いごとも継続しながら…ということなのでしょうか。
学校の部活動に所属するかどうかによっても変わってくるのでしょうが、このことは、親御さんの経済的な問題だけでなく、「何もかも全てこなせるのか」というお子さん自身の時間や気力・体力の問題にも関わってくると思います。
「どうしても続けたい」のか「なんとなくやっておこう」なのか、ご本人の気持ちを確認した上で、取捨選択して下さい。
学資保険について貯蓄性を疑問視されているようですが、主に貯蓄機能を果たす主契約部分については、18年間で228万円の保険料支払いに対して祝金・満期保険金の合計が240万円と、まずまずの内容です。入院などの場合に備える特約部分の保険料を合計すると、確かに差し引き7万円ほどの元本割れですが、この部分の保険料はもともと掛け捨てですので、貯蓄部分とは別個に考えるべきです。
(3)生命保険について
夫の加入するメインの保険は、「特定の疾病で所定の状態になったとき」「一定の介護状態になったとき」など、生存中の保障を重視したタイプですね。
「亡くなったときだけではなく、生きている間も保障される」というのは魅力的ではありますが、それらは具体的に、どのような状態になったときに受け取れるものなのかということはきちんと把握しておきましょう。

まず、いわゆる3大疾病を保障する保険ですが、これは日本人の死亡原因の約7割を占めると言われる「ガン」「急性心筋梗塞」「脳卒中」で所定の状態になった場合に、保険金が支払われる保険です。
「所定の状態」というのはどういう状態なのか。保険会社によって若干の表記の違いはありますが、どこもほぼ同じような基準になっていますので以下にご紹介します。

・悪性新生物   :初めて悪性新生物にかかったと医師により診断確定されたとき。ただし、皮
                       膚ガン(悪性黒色腫を除く)、上皮内ガンおよび責任開始期から90日以内
                       に診断確定された乳ガンは対象外。
・急性心筋梗塞:初めて医師の診察を受けた日から60日以上にわたり、労働制限を必要とす
                       る状態が継続したと医師により診断されたとき。
・脳  卒  中   :初めて医師の診察を受けた日から60日以上、言語障害等の他覚的後遺症
                       が継続したと医師により診断されたとき。

また、介護状態を保障する保険については、保険会社によって支払い基準に多少の幅が見られます。いずれにしても、注意すべき点は、
「公的介護保険において、『要介護状態』と診断されたからといって、必ずしも保険金が受け取れるとは限らない」
という点です。中には、公的介護保険で要介護3(または4)以上に認定されたら支払いをしてくれる『公的介護保険連動型』と呼ばれる商品もありますが、基本的には、以下のような基準とされている商品が最も多く見受けられます。

被保険者が以下の(1)または(2)いずれかの要介護状態になった日から、その日を含めて180日以上要介護状態が継続したと診断確定されたとき
(1)常時寝たきりの状態で、ベッド周辺の歩行ができず、かつ、「衣服の着脱」「入浴」「食物
  の摂取」「排泄後の拭き取り始末」のうち、2項目以上が自分ではできずに他人の介護を
  必要とする状態
(2)器質性痴呆と診断され、意識障害のない状態において見当識障害があり、かつ、他人の
  介護を必要とする状態

いかがですか? イメージされていたものより、かなり厳しい条件ではなかったでしょうか。

夫が加入している商品も、上記の基準で介護年金が支払われる契約ですが、このほかに、上のような要介護状態が継続して30日、60日、90日、120日、150日との診断ごとに、介護年金年額の1割(つまり28.3万円)も支払われることになっています。

これら生存給付型の保険は、死亡保障も兼ねていますので、その面から見ると、
「万一の時に一時金400万円、その後10年間は年金が283万円ずつ受け取れる」
という設計根拠が今ひとつわかりません。
ご家族の生活保障としては、下のお子さんが独立するまでは年間170〜200万円程度、それ以降は年間50〜80万円程度でいいのではないかと思います。反対に、10年で給付が終わってしまうのは困りますね。
保障額・保障期間の両面から、再考の余地があるように思います。
♪ 最後に ♪
老後に向けた貯蓄についても作戦が必要ですが、そのためにはまず、家計の黒字転換が必須ですね。「お金のために働く」と考えると、重荷に感じられるかもしれませんが、仕事というのは自分を成長させてくれるものでもあると思いますので、是非それを楽しむつもりで頑張っていただけたらと思います。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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