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2007年
2月の相談者
にいちゃん
岩手県奥州市
家計の内訳で悩んでます。夫の収入のみ20万前後、住宅ローン59,000円、その他にもローンあり(銀行など)。自動車保険や家族の保険もかけたいのに、食べていくので精一杯です。家計の内訳アドバイスお願いします。どこにも相談できず、わらにすがる思いです。

■家族構成
・夫 29歳 派遣社員 年収約262万(総支給額)
・妻(本人) 31歳 パート
・長女9歳(小4) ・長男8歳(小3) ・次女7歳(小1) ・次男4歳(年少)

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 218,288 0 2,619,456
児童手当 30,000 0 360,000
合計 248,288 0 2,797,456
控除 健康保険 9,020 0 108,240
厚生年金 16,106 0 193,272
雇用保険 1,746 0 20,952
合計 88,328 0 1,190,077
支出 食費 不明 0 不明
住宅ローン返済 59,000 0 708,000
水道光熱費 22,000 0 264,000
通信費 1,680 0 20,160
教育費 22,000 0 264,000
車輛維持費 25,000 0 300,000
被服費 3,000 0 36,000
保健・医療費 5,000 0 60,000
娯楽・レジャー費 10,000 0 120,000
夫婦こづかい 20,000 0 240,000
カードローン返済 53,000 0 636,000
合計 220,680 0 2,648,160
差引収支 736 0 8,832

現在の金融資産残高   0円


●●にいちゃんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、にいちゃん。戴いたお便りによると、「持病のため通院中」なのだそうですね。その上、まだまだ全員が小学生以下である4人のお子さん方を抱え、住宅ローンにカードローンまで抱えてお金の悩みも尽きないのでは、本当にお辛いでしょう。ですが今回は、かなり厳しいことを言わざるを得ない…というのが本音です。ご家族の幸せのために、前向きに受け止めていただければ幸いです。では、見ていきましょう。
(1)家計全体について
住宅ローンを組んでマイホームを購入なさったのが昨年の3月。率直に申し上げて、一体どうして無理に購入に踏み切られたのかが疑問です。また、年収から逆算しても、融資が受けられたこと自体がとても不思議。考えられるのは、少なくともその頃までは、にいちゃんご自身にも収入があったということくらいでしょうか。
だとすると、住宅ローンを抱えているにも関わらず、お仕事を辞めなければならない程にお体の具合が悪かったということですか? 本当に心配です。

児童手当を含む月間の手取り収入22万円のうち、半分の11万円がローン返済にあてられています。このうち約半分を占めるのがカードローンで、返済額は年間63.6万円にも上ります。ちなみに、借り入れの目的は、不足する生活費や車検代だそうですね。
ところで、一見ギリギリで赤字を免れているように見える年間収支ですが、実は上の収支表には、食費・固定資産税・自動車税などの支出が計上されていません。これらの分を考えると、少なくとも年間50万円は赤字になっているのではないかと思われます。
…ということは、カードローンがなければ何とか黒字だということ? どうやら、「足りないから借りた」つもりだったのに、「借りた(=返さねばならない)から足りない」という状態に陥ってしまったようです。

ご利用中のカードローンについて、お知らせ頂いた「借入先」「借入額」「月々の返済額」といった情報をもとに、適用されている実質金利を仮定した上で、「返済期間」「利息総額」を割り出してみました。

借入の内訳 借入額 月返済額 利率(仮) 返済期間 利息総額
(1)カードローン(銀行) 30万円 1.0万円 10.0% 35月 4.7万円
(2)ショッピングクレジット(信販) 59万円 3.3万円 12.6% 20月 6.7万円
(3)キャッシング(信販) 30万円 1.0万円 28.8% 54月 23.8万円
合計 119万円 5.3万円 35.2万円

いかがですか? 支払う利息の総額が、ローン1本分にも相当するとはかなりショックですね。

この先、にいちゃんが絶対にしてはいけないことは、「新たな借金を作ること」です。そのためには、少なくともカードローンを返済し終わるまでは、「最低限食べていく以外のものは一切買わない」位の覚悟が必要です。おこづかいもレジャー費も返上し、徹底した節約に取り組んでください。
しかし、それだけでは「これ以上状態が悪化しない」というだけで、根本的な解決にはなりません。時間の経過とともに、お子さん方の教育費が増えていくことを考えても、何が何でも収入増を図る必要がありますね。夫には、もっと収入の得られる働き方をしてもらうことはできませんか。また、体調が許す範囲で、にいちゃん自身も収入を得ていく方向で考えてみましょう。
思ったように収入が伸びない場合は、せっかく購入したマイホームも手放すことを考えなければならないと思います。ご実家のお世話になる、あるいは、家賃の安い公営住宅などへの転居も視野に入れましょう。

あまりにも厳しいことを言っているというのは十分承知していますが、とにかく新たな借金を作ってしまうと、今以上に辛くなるのは目に見えています。ご一家は、既に多重債務への道を走り始めているということをまず自覚して下さい。
(2)住宅ローンについて
今の家に住み続けることを前提に考えると、心配なのは2年後の金利見直しです。
現在の適用金利が1%台前半であることを考えると、よほどのことがない限り月々の返済額の上昇は避けられないでしょう。仮に、見直し時期の金利が3%になったとすると、月々の返済額はおよそ7.5万円になる計算です。このときまでに、目に見えるほど状況が改善されていない限り、返済を続けていくのは難しいと思われます。
このことも踏まえて、今後マイホームをどうしていくか真剣に検討して下さい。
(3)保険について
健康保険や厚生年金などの公的保険を除いては、住宅ローンの団体信用生命保険以外、保険と名のつくものには一切加入していないそうですね。きつい言葉で申し訳ないですが、自動車保険にも加入せずに車を運転するなんて、社会人として無責任にも程があると思います。

自動車保険は、万一交通事故を起こしてしまって加害者となったときに、相手の方の被害を補償するための保険です。想像してみて下さい。もしも愛するご家族の誰かが交通事故の被害者になってしまったら…。それだけでも気が狂わんばかりのことだと思いますが、その上、加害者が保険にも入っておらず、補償能力も持たないとしたら…。きっとこれ以上は何の説明もいりませんよね。
もちろん、事故さえ起こさなければ何ということはないのでしょうが、いつ、誰の身に起こるか分からないのが交通事故です。「無保険で運転しない」というのは「(お酒を)飲んだら乗らない」のと同じくらい人として最低限の約束事だと思います。
これまた厳しい話ではありますが、一旦車は手放して、自動車保険に入れるようになるまでは、公共の交通機関を利用されてはいかがでしょうか。

生命保険は、夫の死亡保障だけは確保しておきたいところですが、今のところ、既に用意されている団体信用生命保険と公的遺族年金を頼るしか手はないようです。もし、マイホームを手放すならば、団信もなくなってしまいますので、代わりに2〜3千万円程度の死亡保障を用意しましょう。
その際、「貯蓄にもなるし…」などと、養老保険や終身保険を選ぶのは避けましょう。当面の保険料をとにかく抑えるために、保険期間5〜10年程度の定期保険でまずは十分です。
♪ 最後に ♪
お体の具合が悪いのに、次から次へと厳しいことばかり言って本当にごめんなさい。でも、4人の子さん方の無邪気な笑顔が目に見えるようで…。どうかこの子たちがずっと笑顔でいられるように、ご両親で力を合わせて守ってあげて下さい。最後になりましたが、にいちゃんの一日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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