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2007年
3月の相談者
あやぴーさん
福岡県福津市
毎月家計簿をつけいているのですが、いつも赤字で貯蓄がまったく出来ません。どうしたら貯蓄が出来る家計になるのか、アドバイスを下さい。それと、生命保険の見直しをしたいと思っているので、アドバイスを下さい。

■家族構成
・夫 32歳 会社員 年収約262万(総支給額)
・妻(本人) 32歳 専業主婦
・長女 2歳

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 288,526 0 3,462,312 転職したばかりでボーナスは不明
合計 288,526 0 3,462,312
控除 所得税 3,810 0 45,720
住民税 6,500 0 78,000
厚生年金 23,427 0 281,124
雇用保険 2,082 0 24,984
健康保険 13,120 0 157,440
合計 48,939 0 587,268
支出 食費 35,000 0 420,000
家賃 60,000 0 720,000
水道光熱費 14,000 0 168,000
通信費 20,000 0 240,000 携帯電話・ネット込み
保険料 22,102 0 265,224
育児費 7,000 0 84,000 子どものオムツ・洋服代
娯楽・レジャー費 3,000 0 36,000
車両維持費 20,000 46,900 286,900 ガソリン代・保険料・税金(2台分)
交際費 20,000 0 240,000 夫飲み代
夫こづかい 25,000 0 300,000
夫出張費 30,000 0 360,000
新聞代 3,300 0 39,600
その他 30,000 0 360,000 医療費・冠婚葬祭費・被服費など
合計 289,402 46,900 3,519,724
差引収支 -49,815 -46,900 -644,680


      現在の金融資産残高   約250万円

■貯蓄の内容
名義目的金額
銀行800,000
銀行1,500,000
郵便局200,000
合計2,500,000

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 死亡保障
(万円)
入院保障(円) 月払保険料
(円)
病気入院 ガン入院
定期付終身医療保険険44歳更新 3,14010,00015,00013,423
アカウント型保険40歳更新
5,00010,0003,500
長女 学資保険18歳満期 2005,0005,0001,000
ご家族の合計 22,102


●●あやぴーさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、あやぴーさん。「家計簿をつけているのにお金がなかなか貯まらない」というお悩みですね。同様の声はよく聞かれますが、あやぴーさんは、つけた家計簿の集計はなさっていますか? 家計簿はつけることが目的ではなく、つけた数字を集計し、収支の流れを見て、改善に生かすためにあるものなんですよ。せっかくがんばっていらっしゃるのですから、有効に生かしていきましょうね。では、見ていきましょう。
(1)家計全体について
夫が転職したばかりで、ボーナスの金額は見込みが立たないそうですね。ボーナスを除外したところで収支を眺めると、年間約65万円の赤字。このままのペースで貯蓄を取り崩していくと、最悪の場合、4年後には蓄えがゼロになってしまう恐れがあります。
ボーナスには、これをカバーできる金額を期待したいところですが、家計管理の基本は何と言っても「給料の範囲内で生活する」ことです。まずは、月の収支を「±0」に持っていく方向で頑張りましょう。そうしておくと、ボーナス分は将来の教育費などのために貯蓄に回すことができますね。

まずは『交際費(夫の飲み代)』『夫のこづかい』についてですが、合計すると月々4.5万円と、手取り収入の2割弱を占める金額となります。これが果たして多すぎるのかどうかは、例えば、「この中に昼食代が含まれているか否か」など、こづかいで賄うものの範囲次第で判断が分かれるところです。
しかしここは思い切って、合計3〜3.5万円位まで下げることに納得してもらえるよう、ご夫婦で話し合ってみて下さい。ただし、この金額には昼食代は含みません。昼食はあやぴーさんの手作りのお弁当を持たせてあげて下さいね。

夫の支出に関しては、『出張費』も気になります。具体的にお聞きしたところ、内訳は、
「月に1〜2回、1〜2週間の出張があるので、その時の食事代などです」
ということでした。3万円という金額は、果たして少ないときの数字なのか、多いときの数字なのか…。いずれにしても出先での食事代ですから、夫にしてみれば「掛かるものは仕方ない」という感覚なのではないでしょうか。
これを節約するには、何と言っても、夫自身にしっかり予算を意識してもらう必要があります。そのための具体的方法として
「1日あたりの単価を決めて、出張日数に応じた金額を家計から夫に支出する」
というのはいかがでしょうか。こうすることで、家計にとっては支出の引き締めが図れるはずですし、夫自身にとっても上手にやりくりすれば、そこからおこづかいが捻出できるというメリットがありますね。
また、この件でもう1つ確認していただきたいのは、交通費や宿泊費などの実費以外に、会社から支払われる『出張手当』があるかどうかです。出張先では、どうしても自宅にいるとき以上に食費などがかさむため、その分を補てんするために手当てを支給する会社も多いようです。もし、手当が出ていないようであれば、会社にも支給を検討していただけないかどうかお願いしてみることはできないでしょうか。

ほかに気になるのは、『その他』として計上されている3万円です。医療費や冠婚葬祭費、被服費などがその使い道であるようですが、はっきり費目立てしないことで、ついなんとなく使ってしまう傾向にあるのが『その他』の費用の特徴です。
内訳を今一度検証し、本当に必要な費用はきちんと予算化しましょう。その際、毎月ある訳ではない支出は、年間予算として管理したらいいですね。
あとは、節約できるものをしっかり節約するのみです。
(2)生命保険について
保険料は、そう極端に多い方ではないと思いますが、見直しによってコストを下げることはまだまだ十分可能だと思います。
生命保険を考える際に最も重要なのは、「加入目的を明確にする」ということです。まずはここで、財団法人生命保険文化センターによる『生命保険に関する全国実態調査(平成18年)』から、生命保険の加入目的に関する調査データをご紹介しておきますので、参考になさって下さい。

  〜直近加入契約の加入目的(複数回答)〜
     ・  医療費や入院費のため(44.0%)
     ・  万一のときの家族の生活保障のため(31.8%)
     ・  子どもの教育・結婚資金のため(25.0%)
     ・  貯蓄のため(21.6%)
     ・  万一のときの葬式代のため(17.2%)
     ・  老後の生活資金のため(15.4%)
     ・  災害・交通事故などにそなえて(12.5%)
     ・  介護費用のため(2.8%)
     ・  税金が安くなるので(2.5%)
     ・  財産づくりのため(2.4%)
     ・  万一のときのローン返済のため(1.5%)
     ・  相続および相続税の支払いを考えて(0.3%)
     ・  土地・家屋の取得・増改築のため(0.3%)
     ・  その他(0.6%)
     ・  不明(0.3%)

いかがでしょうか? これを参考にしながら、現在ご加入の保険を拝見していくと、どうやらあやぴーさんが保険に求めているのは、主に、「医療費や入院費のため」「万一のときの家族の生活保障のため」「万一のときの葬式代のため」と保障メインということのようですね。
上の調査にも登場するように、生命保険には保障のほかに『貯蓄性』という機能もありますが、これは基本的に長期間金利を固定する商品であり、現在のような低金利時代に加入するのはあまり有利であるとは言えません。
ですから、保障メインという考え方が今はいいと思いますし、あやぴーさんの家計の状況に照らしても、マッチしていると思います。

では、これを踏まえて目的別に保障設計を考えていきましょう。
「医療費や入院費のため」には、ご夫婦ともに医療保険を準備しましょう。高額の医療費負担や長期休業が必要になったときのためには、健康保険の『高額療養費』や『傷病手当金』もあることですし、日額1万円程度の保障があれば十分でしょう。保険期間は10年が目安。中には、終身タイプにこだわる方もいらっしゃいますが、今は保険料を抑えることを優先すべきですし、日々進化する医療技術に合わせて医療保険も進化し続けますので、将来の見直しを前提とする方がむしろ合理的であると言えます。
ということで、この部分に関しては、ご夫婦それぞれ月々3,000円も出せば十分です。また、お子さんの分については、自治体の医療費扶助がある間は加入する必要はないと思いますよ。

「万一のときの家族の生活保障のため」には、夫が被保険者となる収入保障保険が良いでしょう。この保険は、被保険者が万一の場合に、あらかじめ設定した年齢まで月々(あるいは毎年)払いで保険金を受け取ることができる保険です。
早く亡くなるほど保険金の総額は大きく、期間の経過とともに保険金の総額は少なくなっていきますが、必要保障額に沿った保障を安い保険料で買うことができる合理的な保険商品だと私は思っています。
現在の生活水準や、万一の場合には国からの遺族年金の給付があることも考え合わせると、将来の教育費負担まで入れても、月額15〜20万円の保障を25年間程度持っておけばひとまず安心でしょう。この部分に関する保険料は、夫の分として月々3〜4,000円程度です。

「万一のときの葬式代のため」には、ご夫婦ともに3〜500万円程度の定期保険をとりあえず10年間用意しておきましょう。この部分については、
「いつでも必要なものだから終身保険で準備する」
という考え方もありますが、あやぴーさんの場合は保険料を抑えることが優先ですから、ここではあえて定期保険を選びます。ご夫婦それぞれ月々1,000円程度で買えるはずです。

このようにシンプルに考えて行くことで、毎月1万円位は保険料の節約ができそうですね。
生命保険は、多くの方がそうしていらっしゃるように「色々セットのパッケージ」で加入しなくても、シンプルに目的とする保障のみを購入することが可能な商品です。また、同じ保障であっても、タバコを吸わない人、保険会社が設定した基準に合致する健康な人などの場合、大きな割引を受けられる商品もあります。会社選び、商品選びによって、コストにも相当の開きが出ますので、しっかり比較して見直して下さい。
♪ 最後に ♪
数年以内に第二子を出産したいという希望がおありですので、あまり無理は言えませんが、ある程度育児に見通しがついた時点では、あやぴーさんも働く方向で考えましょう。育児と仕事の両立はなかなか大変ですが、収入面以外でも、1人の人間としての自分の成長を感じることができる貴重な体験です。 しかしこれには夫の協力が不可欠。これからもご夫婦でよく話し合いをしながら、互いに協力し合って頑張っていって下さいね。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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