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2007年
7月の相談者
ひよぴよさん
愛知県名古屋市
再来年長男の小学校入学までに、住宅を購入したいと考えているのですが、いくらぐらいの物件が購入できそうですか?子供が2人いますが、もう1人もうけたいと考えているのですが、経済的に大変なので主人が反対しています。いまの収入では、3人目を育てるのは無理なのでしょうか?できれば3人とも大学まで行かせたいと考えています。もちろん末子が幼稚園か小学校に行く頃には、私もパートで働きたいと考えています。又、仮に3人子供がいるとして、大学まで行かせるとしたら、住宅はいくらぐらいの物なら購入できそうですか?よろしくお願いします。
■家族構成
・夫 40歳 会社員年収約342万(総支給額)
・妻(本人) 35歳 専業主婦
・長男 4才(公立幼稚園)・長女 1歳

■家計簿データ

毎月 年間 合計 メモ
収入 夫給与 253,550 376,250 3,418,850
児童手当 15,000 0 180,000
合計 268,550 376,250 3,598,850
控除 健康保険 12,259 15,416 162,524
厚生年金 19,035 26,882 255,302
雇用保険 1,521 3,010 21,262
所得税 620 13,238 20,678
住民税 1,900 0 22,800
合計 35,335 58,546 482,566
支出 食費 23,000 0 276,000 実家より援助あり
家賃 30,000 0 360,000 両親所有のアパート
水道光熱費 14,000 0 168,000
通信費 6,000 0 72,000
保険料 6,363 133,075 209,431
教育費 9,500 0 114,000
娯楽・レジャー費 10,000 80,000 200,000 旅行費用
被服費 20,000 0 240,000
交際費 3,000 0 36,000
車費 3,000 72,000 108,000
夫こづかい 16,000 37,000 229,000
医療費 6,000 0 72,000
その他 23,000 15,000 291,000
合計 169,863 3337,075 2,375,431
貯蓄 教育費 20,000 0 240,000
住宅購入費 30,000 50,000 410,000
合計 50,000 50,000 650,000
差引収支 13,352 -69,371 90,853


      現在の金融資産残高   約1,477万円

■貯蓄の内容
名義目的金額
郵貯・銀行預金8,712,000
3,340,000
長男1,422,000
長女定額貯金1,296,000
合計14,770,000

■保険の内容
被保険者 保険種類 保険期間 普通死亡
(万円)
入院保障
(日/円)
月払保険料
(円)
年払保険料
(円)
収入保障保険63歳満了 月/15

93,570
医療保険終身
7,0006,363
医療保険終身
5,000
39,505
ご家族の合計 6,363133,075


●●ひよぴよさんへのアドバイス●●
FPさんこんにちは、ひよぴよさん。大変失礼ながら、決して高額の所得ではないにもかかわらず、目的別に確実に積み立て、1,500万円に迫る貯蓄残高を築いておられるとはご立派です。これには、「アパートを安く借りられる」「食費の援助を受けられる」・・・など、ご実家からの援助も大きいですね。しかし、そろそろマイホームを取得して自立するとき・・・? では、見ていきましょう。
(1)家計全体について
まずは、ご本人の希望をまとめて確認してみましょう。
≪ ひよぴよさんのご希望 ≫
  ・ 近く第3子をもうけたい
  ・ 子どもは全員大学まで行かせたい
  ・ 長男の入学(2年後)までに住宅を購入したい
  ・ 末子が幼稚園入園〜小学校に入学するまで(4〜8年後)にはパートで働きたい
  ・ 洗濯機と乾燥機を購入したい(予算:10万円)
  ・ 6年後に自動車を買い替えたい(予算:200万円)

これらのご希望と現在の家計をもとに、キャッシュフロー表を作成してみましたのでご覧下さい。
【 キャッシュフロー表 】
なお、作成条件は以下の通りです。
  ・ 平成20年に第3子を出産(予算:40万円)
  ・ 教育費は、3人とも幼稚園から大学卒業までオール国公立(自宅通学)
  ・ 妻は、末子が幼稚園に入園する4年後からパート勤務(年収100万円)を継続
  ・ 妻が働いている期間は、基本生活費を現在の水準に対して2割アップ
  ・ 2年後に住宅を購入。その際に、自己資金(諸経費込)1,000万円を投入する。
  ・ 住宅ローン返済額については、現在の家賃と住宅用積立の合計額を参考に、「月々返済6万円・ボーナス返済10万円」として試算。なお、固定資産税20万円も住居費の年間予算として計上。
  ・ 6年後に最初の自動車買い替えを行う(予算:200万円)。以後は、7年ごとに買い替えるものとする。
  ・ 基本生活費は、長男の大学卒業まで毎年2%ずつ増えるものとする。
  ・ 夫の給与アップは考慮しない。(65歳まで働くものとする)
いかがでしょうか。
正直なところ、私は「かなり厳しいな」という感想を持ちました。
単年度の収支では、ほとんどの期間が赤字。それでも今後11年間は、蓄えを取り崩しながら何とかやっていけそうです。しかしその後は、毎年の赤字を広げながら、その累積額も莫大なものになっていく計算。この上、お子さんの進学先が私立になれば、状況はさらに厳しさを増すでしょう。
では、やはり第3子は諦めなければならないの?

「子どもは欲しいけれど、経済的に自信がないので・・・」
というご相談は意外と多いですが、このような場合、私は基本的に
「産みたいならば産むべき」であると考えています。
なぜなら、本当に子どもが欲しいのであれば、どこか別の部分を我慢(妥協)する、あと少しだけ頑張って働く・・・など、違う部分の条件を変えることで、実現できないはずはないと思うからです。

一例として、ひよぴよさんが正社員として働き、年収200万円を維持していった場合のキャッシュフローを見てみましょう。
【 キャッシュフロー表2 】
いかがでしょうか。
長男が高校に入学する11年後から、長女と末子の大学が重なる20年後までは単年度収支は赤字に転ずるものの、蓄えを取り崩しながら何とか乗り切ることができそうです。
一見すると、20年後にはいよいよ「貯蓄もマイナス」ですが、これはこの年に自動車の買い替えで200万円を使ったら・・・というのが前提。
実際には、状況に応じて予算を落とすなり、時期をずらすなりされると思います。

他にも、「本当に子どもは全員大学を卒業させなければならないのか」など、教育プランにも十分に再考の余地があると思います。
本人が希望すれば、できるだけ力になってあげたいのが親心ですが、今の段階で必ずしもそれを希望するかどうかは全くわかりません。
また、仮に本人が希望したとしても、その費用は全て親が負担しなければならないとも限りません。奨学金やアルバイトなどで、本人にもその一部を負担してもらうこともできるはずです。

いくつかの条件を少しずつ融通させながら、第3子のいる生活を選ぶのか、それとも、
「そうまでしては産みたくない」と思うのかは、ひよぴよさんご夫婦次第です。
今一度お2人で、「何を最も大事にしたいのか」について、よく話し合ってみて下さい。
(2)マイホームについて
キャッシュフロー表作成の際に前提とした住居費についての条件を、もう1度確認してみましょう。
  ・ 自己資金(諸経費込)は1,000万円
  ・ 住宅ローン返済額は、「月々6万円・ボーナス10万円」
でしたね。
実際に購入する時の金利水準や、どのようなタイプの住宅ローンを選択するかによって、それなりに幅
が出てくることを前提に、一応の目安として見ていただきたいのですが、上の予算で購入できる物件価格の上限を計算したところ、右の様になりました。
(諸経費は200万円の見積り)

公的年金受給開始年齢までに完済できることを考えると、理想的な返済期間は25年ということになるでしょうが、そうなると、物件の方にそれなりの制限が出てきますね。
しかし、表面的な価格だけで物件を選んでしまうと、後で莫大なメンテナンス費用が発生するなど、逆により大きな出費が必要となることも考えられます。どうかその辺りまで十分に考えた上で物件を選んでいただきたいと思います。
ということで、場合によっては、予算を若干上乗せして返済を長めに設定する必要もあるかもしれませんが、その場合には、いかにうまく繰り上げ返済を行っていくか、同時に作戦を練りましょう。
♪ 最後に ♪
いかがでしたか? キャッシュフロー表を用いて、出来る限り具体的な数字をあげさせていただきましたが、参考になりましたでしょうか。しかし、これはあくまで机上の計算にすぎないというのも確かです。実際の家計は、生身の人間の生活そのもの。やりくりするのは他でもないひよぴよさんご自身ですね。どうかこれを1つのたたき台として、ご家族の価値観を大切にしながら頑張っていただけたらと思います。

コメント作成:ファイナンシャルプランナー 佐藤名ゝ美
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